2020年10月14日水曜日

脚部のリギング

 前回腕の捻りを作りまして、その際に「捻る」動作のリギング法が判ったので、ふとももに応用する事になったのですが…。
気付けば大腿部からつま先まで全てに修正を入れる事になりました…

  • 太腿
先ずはボーン数の比較
before

after


はい、別物ですね。むしろ以前のボーンは良くあんな少数で破綻しなかったなと思います。
で、これを動かしてみる。


開脚時に一定以上の角度を開脚すると腰の外側に周辺の肉を引き込むようにボーンを組んだのですが…少し不自然かも。
ただ、こうしないとシルエットが崩れるんですよねえ。


レッグカールをさせていますが、本来は踵がお尻に付かない想定です。上腕筋が付きすぎると自分の肩が掴めなくなるように、ハムストリングを鍛えすぎるとお尻に踵がつきません。
ただ、正座のようにむりやり膝の靭帯を伸ばせば付くので、この曲げ方は限界よりやや曲がっています。

このため、ややきついポリゴンの干渉がありますが、スルーしています。
ひかがみ(内膝)は膝が伸びた状態だと両端の腱より間の肉が浮きますが、コレは上下の骨の接合部が内側から肉を押し上げているかららしいです。
ただ、形状(というか動き方)が特殊なので曲げると見た目上へこむのですが…この動きは膝の曲げに対して係数をとる為のストレッチボーンを作り、これの伸縮をコピーする形で制御ボーンを作っていきました。
完全に膝が曲がるとふくらはぎが潰れますが、これは膝の曲げから係数をとってふくらはぎ等のボーンを稼働させているだけで、セルフコリジョンなどは一切していません。
やり方は以前記述しています。

  • 足首
以前は角度決め打ちでしたが、今回から目標ボーンを追従する形にしました。
何年か前に適当に作ったアキレス腱関係を改善していますが…手首や足首はリストバンド状の筋膜があって、複数の筋腱を束ねています。
これのお陰で動かしても形をある程度保っているのですが…リギングでバカ正直にボーンに割り付けると動かしたボーンにつられて変形し、型崩れを起こします。
このため、アキレス腱をふくらはぎ側と踵側に分け、接点を足首の曲角度に合わせてずらすようにボーンを組みました。

又、足首を内側に曲げると連動で親指が浮き、外側に曲げると小指が浮く(つまり捻られる)ようにしました。
足首の上下曲げは任意にできますけど、捻りはできないですからね。
本当は地面の平行面に合わせて、足の裏の角度を調整する処理を作ろうかと考えましたが辞めました。
地面が常に平行とは限らないですし、都度変えた方が良いかなと。

  • つま先

親指の付け根の関節だけ目標ボーンを追従する形をとっています。
そして、目標ボーンの拡縮を行うと親指の先端の拡縮ボーンが伸縮し、その伸縮に親指の指先が連動する形で曲がります。


又、親指以外のボーンはもっと顕著で、付け根、先端用の2本の指揮ボーンの拡縮に合わせて、指4本が連動するため、2本のボーンで4本の指の開閉を行っています。


拡縮ボーンを使って指を曲げるという処理は、かなり昔トニーマレン著の教書に載っていた気がするのですが…IKでやっていたのでしたっけ?
※追記 多分、トニーマレン著『3Dキャラクターアニメーション Blender 』です
既に今年の頭に教書を大量処分したので確認できませんが、足の指程度ならこういうざっくりとした処理でも良いかなと思いました。

今後は、一旦顔の作りを顎の骨だけ実装しつつ顔無し状態に戻し、微調整後に顔の作成に入りたいですね。
顔は、多ノードレンダリング前提で、なおかつトゥーン調を目指す為、全く別次元の技術が必要になっていきそうです。
やる事が変わる節目ですので、2.79から一気に2.9系に移行する予定です。
あと、多ノード処理はもう10年近くやっていないので、又勉強のやり直しです…先は長いなあ。

0 件のコメント:

コメントを投稿