2026年9月25日金曜日

少女と学園城クリア

どうやらバットエンドの動画だけ取得できていないようですが、それ以外はあらかた取得した模様。
…いや、紅魔郷じゃないのかよ?と言われそうですが、あれのEXを攻略しようと思ったら老眼の私には半年以上かかりますので。
このゲームは以前言っていたスプリングセールで買ったゲームではあったのですよ…。
本来ゴールデンウィークにやる予定だったのですが、いろいろとゴタゴタがありまして…かといって盆は盆でいろいろと…
このまま引きずるのも嫌だなと思ってイージーモードでシルバーウィークに一気にやったのですが4日かかりました…いや、マップ広すぎだって…。

概要
…まあ、一番目を引くのは「世界観が透き通っている」と評されるキャラデザ。
ジャンルはメトロイドバニアで色んな「ウケる」ゲームや要素を投入して作ったソフト…です。メトロイドバニア系はエンダーリリーズ以来ですね…そう言えばマグノリアも買ったのですが手が付けられていません。


ざっくりとした感想
色々な要素を混ぜ込んでいて、暗に何を参考にしたかを暗示する展示も作中にあったりします(メトロイド/悪魔城ドラキュラ/ポータル…)。
所謂インディゲームな訳でそれは良いのですが…

足すのは良いけどちゃんと割ろう

というのが全体を通した感想でしたかねえ。いろんな意味で「好きな物を盛り込みまくった」けどまとまりにかけていました。

良い点
…じっくりと感想を書くと悪い点を並べてしまうので、まずは良い点を。

キャラデザ
人を選ぶキャラデザだと思いますが…ひとまずウケる画ではあると思います。

音楽
基本的に邪魔にならないBGMです。耳に残るほどの良曲は無いものの煩わしいと感じる事もありません。探索ゲーなので主張が激しいと辛いですからねえ…まあ、元祖の悪魔城ドラキュラはBGMで世界観作ってましたが。

キャラの動き
主人公を筆頭に敵キャラもちゃんとモデリングされよく動きます。

お話
メトロイドバニア系はゴシックホラーかSFホラーになるか、それらをバッサリ切り捨てたコミカル系が多いのですが…
実の所硬派なSFをコミカルで覆い隠している…といった感じで、後期のロックマンみたいなアンバランスさに挑戦しています。
無難にしなかった製作姿勢は褒めるべきでしょう。


ねっとりとした感想※がっつりネタバレします

お話
このゲームのお話の大部分は探索中に拾う読み物を読む事で察する事ができるようになっていまして…2018年にクリアしたアースドーンなんかも読み物で世界観を知るゲームだったと思いますが、ゲーム内ではあまり語られません…なんせ、主人公の正体が謎の中心なのであまり語れないのですよね…

割と中国産のゲームにありがちですが、ポストアポカリプス前後あたりの世界で、舞台となるカーメル学園は外界と隔絶された世界。で、この学園自体は地球人が住める環境があるという惑星カーメルを目指す宇宙船として作られていた…という設定。
近年ではナインソールが巨大宇宙船による移住の話だったような。

まあ、それだけならありがちなのですが、移住先の星の観測中に時間の流れのおかしい「あの惑星」を発見。とんでもなく早く時間が動いたり止まっていたりしたそうですが…
文明の変化に飢えていた「あの惑星」の生命体が「扉(本当に巨大な扉の形をした物体がある謎の空間)」を介してて接触してきて(ベタなSFのように戦争を仕掛けて来たのでは無く、興味本位だったらしい)星間移動の研究が急転。
まず、この惑星の時間にとらわれない「時性流体」がミ〇フスキー粒子並になんでもできるシロモノで、時間を止める/進める/ループさせる事が可能。研究する時間をループさせて、常に最善の結果だけを出し続ければ最高の未来が作れる…と、思ったのだが…
通常の人類では時間をループさせてもそれを認識できず同じ日を続けるだけで結果が変わらないので、時間を行き来できる時性流生命体を使役して次のループへ結果を引き継がせようと画策。
しかし、この時性流生命体は紫色の不定形有機生物で知性はあるもののコミュニケーションすらままならないシロモノだった…
時間を超越できる割に器具に封入できたりはする不思議な生物で人型に近づけるほどコミュニケーションが取りやすくなる事までは判明したのだが…

読み物によると、ある色を見せてからダメージを与え、別の色を見せてから餌を与える…といった動物の学習実験のような所からスタートしたらしいので、人類と会話出来て制御すらできるようになるまでは相当遠大な計画だったようです。
ちなみに、この時の実験中の生命体は最終ステージの敵として出て来るので、マイルドな表現をしたスペースホラーだったりします。
最終的には明示はされないものの、難病だった初代校長の娘と時性流生命体を融合(この時娘の人格は無くなってしまったらしい)して主人公が出来たらしいです。

で、良い結果の未来へ導く人格を持たせる必要があったため、学園全体をループする時間で包んで舞台装置とし、人の役に立つと得票できる生徒会長選挙に主人公を半ば強制的に参加させ、成長を促した…というのがこのゲームのざっくりとしたストーリー。

ループした時間の中に居る一般生徒達はループを実感できないのですが、一部勘づいている生徒やロボット等も居まして…中にはループを実感できるようになってしまい、40年分以上ものループを繰り返した娘も居たりします。


惜しい点:演出
さて、お話を念頭に考えればお気楽な学園物を被った壮大なSFなのですが…
それなら学園物は極力コメディに走って、所々不穏な影が…という演出をすれば良い…ハズなんですけど、どちらの演出もちょっと弱いのですよねえ…
モブキャラに至るまでモデリングしたのなら「逃げた食材を集めて来てくれ」ってサブクエの時等は逃げる食材と追っかけるモブのカットでも挿入すれば生活感が出たハズですが、全体的にモブは動きません。
どうやらボーンを組んでいない固定オブジェクトのようでモブキャラ達が決まったポーズのままずっと動かないのですよ。
ファミコンの村人だって歩き回るくらいはしてますからさすがにココはどうにかして欲しかったですね。

夢の残骸?カジキ&フィッシュヘッド
この手のゲームのお約束であるライバルキャラ&ライバル軍団…のハズなのですが。
主人公と同じ技を使い、主人公をライバル視するカジキの被り物をしているカジキさん。
実のところは人助けをして回っており、助けられた生徒達がファンクラブ的に立ち上げたのが魚類の被り物をした人型敵キャラ集団フィッシュヘッド。
ただ、フィッシュヘッドのボスと8人の中核メンバー以外は狂信者化して各地で暴れているという設定。
…最初にカジキを観た時は別の時間軸の主人公か、ロックマンのブルース(ロックマンより一つ型番が古いプロトタイプのような存在)的なキャラかと思っていましたが…
ネタバレをすれば、主人公のコピーとして作られたがテストの結果廃棄になった…というキャラ。自分の存在意義の為人助けをして回ったが最後は主人公に成り代わろうとして決闘する…という筋。

…なのですが不自然な点があって、ボス戦チュートリアルとして最序盤にフィッシュヘッドの闘技場でカジキと対戦になります。フィッシュヘッドはカジキの狂信者ですが、カジキから見たフィッシュヘッドは赤の他人なので妙な舞台設定です。これはやはり、カジキを筆頭にしたライバル軍団という設定だったお話を途中で変えたのかなあと。
※又、この闘技場だけはモブキャラがちゃんと動いていて、カジキ戦も背景のモブたちが動いて応援していたりします。

カジキは最初の闘技場以降登場せず、最終盤の隠しボスとして登場して先述の決闘を行うのですが…もっと頻繁に出た方が物語が良くなったのでは?と思えてなりませんでした。

惜しい点:マップの仕掛け/演出
この手のゲームでメトロイド系の探索だとあまりやりたくは無いですが、悪魔城系なら期待したいのがマップの大仕掛け。
なのですが、動きに制限の多い8ビット時代ならいざ知らず、2026年のゲームにしては直線的なマップ仕掛けが多い。所謂、真横や上下に動く即死罠ですね。
40年前のファミコンでも悪魔城伝説の振り子渡り(そしてスーパーファミコンのシャンデリア渡り)等の曲線的なマップトラップはあるのですが、直線的な罠が多く、曲線的と言っても回転するレーザートラップくらいなのですよねえ…

このゲームボス、キャラの中には巨大ロボットとかも居るのですが…
メトロイドとかだとボス戦前のマップでボスが背景を飛び回っていたり、背景に残骸が転がっていたりという「匂わせ」が在るのもですが、そういった点が薄いんですよね。
もうちょっとココは盛り上げる所だろっ、とツッコむ部分は多かったです。キャラデザやグラフィックを頑張るなら見せる方の努力もしないと報われないなあと思いました。

割とダメな点:操作系
いろいろ詰め込み過ぎて整理しなかった結果大変な事になったのが操作系…
このゲーム、ジャンプやダッシュはもちろん、所謂フックロープアクション、パリィ、等もあるのですが全てを別のボタンに割り振っています。
唯一スキルパネルボタンだけ攻撃と同時押しで特殊攻撃が出るようになっていますが…
古いゲームのように左の十字キーで移動、右の親指だけでアクションという割り振りではありません。特に両手の人差し指で行う操作に慣れていないとどのボタンがどのアクションだったかが混乱しがちです。
結局、私は難易度をイージーにして、パリィと特殊攻撃を一切せず通常攻撃と強攻撃(フローバースト)のみでゴリ押ししてクリアしました。
ちなみにこの方法でもイージーなら体力0で敵に倒された事はクリアまでに1回だけでした。
慣れたらスタイリッシュにプレーできるのでしょうけど、方向キー+ボタン系の操作の方がプレーに集中できる気がしてなりません。

又、デフォルトで移動に3Dスティックが割り振られているのですが…細かい操作が要求されるゲーム性と噛み合っていません。

マップデザイン的にやたらと難易度の高いジャンプの高度管理を求められるシーンが多いのですが、前述の操作の難解さでかなり大変でした。
エンダーリリーズとかでもこの手のジャンプアクションは苦労したのですが…正直操作手順を手に馴染ませる作業が楽しさより苦行感が強めでした(エンリリはこのテの操作も楽しめたという記憶があるのですが…)。
個人の感想…と言いたい所ですが、苦情が来たのか特に細かい操作が求められるアスレチックマップは発売日の翌日にショートカットできるように仕様変更されています。
※ただし、マップ踏破率100%にするためにはアスレチックマップの途中にある隠し部屋等を見つけないといけない

この操作要る?
前述のテキスト読むメニューなのですが…
普通に考えると、十字キーで各項目にフォーカス、決定ボタンで選択した項目を十字キーで動かせる(ページ送りやテキストのスクロール等)、サブ項目があるなら更に選択して決定ボタン/キャンセルボタンで一つ前の項目に戻る…が、一般的な操作です。なんなら実家のテレビのリモコンですらこういった操作なのですが…

うーん?
一応、この操作では前述の操作のように各テキストを読む為にステップを踏まないといけないと言う操作をすっ飛ばしてアクセスできるという利点はありますが…
正直、こんなにサイドボタンやトリガー割り振る必要あったかなと。非常に操作しづらいです。そもそも順にステップを踏んで情報にアクセスする方法は人間が情報を系統立てて考える事と合致している為スタンダードになっている訳で、革新的というより素人感が出てしまっているという印象が強かったです。


全体を通すと
正に惜しいゲームです。一般的にインディーズと言えば一点豪華主義で「売り」を推してそれ以外を妥協するものですが、全体的にボリュームも十分あり企業レベルの物を仕上げて来ています。
いますが、それだけに「企業レベル」で見られてしまうと操作系の煩雑さはいただけないし、画の出来に対して演出面の弱さが「作りこめていない」と感じられます。
ラストバトルなんて、これまで倒したボスが味方してくれるという、お約束とは言え熱い展開があったりするのですが…文字送りが早くて読めない(オイオイ)なんて悲しいスベり方をしています。
クラウドファンディングで立ち上げたソフトらしいのですが、次回作からちゃんと作りこんだソフトを提供できるようになるのか…今後に期待な内容だと思いました。


蛇足
プレー中5時間近くハマって唯一攻略記事を見る事になったのがクレアさん…
人探しクエストを極限まで簡単にしたら返って難解になったという稀有な事例ではないでしょうか(ネット検索したらハマった人は結構いるらしい)。
発見時期が遅れた為、いきなり病気で倒れている所から始まった彼女のクエストなのですが…序盤で発見した場合は通常時の会話もある模様。
で、彼女は主人公にそっくりな上で同じく外部からの留学生あつかい。…つまり世界観の匂わせをするキャラだったようなのですよね。
最終的には主人公の同族では無く、学園の生徒ですらない(学園の生徒はある程度統制管理された強化人間だったりする)地球人というポジションらしいですが。
序盤で逢っていたら印象が変わったかもしれないので、コレも惜しいポイントでしたね。

考察:時性流生命体って結局なんだったんだろう?
もちろん明示はされていないのですが、考察できる点はいろいろあって…

  • アメーバみたいな見た目だが実は文字を持っていて、文明は停滞してしまっている
  • 人型に近付けるほど意思疎通が可能になる
  • 人類と融合できる(昆虫とも融合できるのだが)
  • 航空学部の生徒の会話の中に宇宙で生活をする事になり、地球に触れる事も通信する事も無くなったらそれは最早宇宙人では?という会話がある

…これ、人類の成れの果てでは?
時間を行き来できる生命体の為、遥か未来だか過去だかは不明ですが…生命体として行きつくところまで行ったのがこの時性流生命体なのでは?
ちなみに、学園ではいくら燃焼させても再生力が上回る為、燃料として時性流生命体を使っていたりします…主人公の同族に対してあんまりな仕打ちな気が…
又、扉を介して「あの惑星」に時性流体等を採掘しに行けば資源問題は解決できる等と書いてあるテキストもあり、考察通りであれば究極の人類の住む星である「あの惑星」を資源採取目的の属国扱いしている描写が割とあります。
そもそも、この「扉」の仕組みをちゃんと解明すれば巨大宇宙船を建造して移動などしなくても惑星カーネルをはじめどんな星にでも行ける訳で、けっこう間が抜けている気がしないでも無いです。

まあ、ネットで一番間が抜けているとツッコまれている点は

惑星間移住船なのに、女性しか居ない学園飛ばしたら一代で全滅して終わりだろ

と言う点なのですが、それはまあ、ゲームの方向性なので…ツッコんだら負けなのでしょう。

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